北秋田の地域農業の未来を守る有志が結集

秋田県北秋田市で活動する「農地利用促進有志の会」は、地域に点在する遊休農地の解消と有効活用を目指して2025年4月に設立された市民団体です。
この会は、地域の女性農業従事者や協力者で連携し、使われなくなった農地を再生させる取り組みを行っています。会員の皆さんは、自身の仕事の合間を縫い、月に一度程度は共同で作業をおこなっています。

「農地利用促進有志の会」は、開墾した農地で野菜の栽培〜収穫、一般の方の体験を通して農地の有効活用への理解を深め、担い手の育成や移住・定住に繋がる継続的な活動となるよう、地域社会のコーディネーターとして北秋田市の農業の発展に寄与することを目的とした集まりです。
荒れ地から実りの畑へ。地道な農地再生活動
実際の活動では、まず候補地となる遊休農地の選定から始まります。カヤ草が一面に生い茂り、大きな木の根が深く張った荒れ地の状態を丹念に調査し、農地として再生可能かどうかを見極めています。

2025年4月から始まった土地の整備では、地域の農家や農機具メーカーの協力を得ながら、トラクターによる耕起作業をおこないました。
1度の耕起作業では定植できる土壌にはならず、その後、日を見つけては仕事の合間に5回程度耕起作業をすることで作物を植えられる状態まで土壌を改良できたそうです。
耕起できた6月からはJAから借りた定植機械を使い、堆肥巻きや畝立て、マルチかけなどを気温35℃を超える猛暑日の中で作業をおこないました。


この会の活動は地域農家の方々の「遊休農地問題」を解決しなければいけないという強い想いからはじまりました。何もしなければ増え続けてしまうであろう「遊休農地」という地域課題を解決する実践的なアプローチとして、今後の展開が期待される取り組みといえるでしょう。
農業体験イベントについて
今回の農業体験イベントは、北秋田市の「農地利用促進有志の会」の方々が現在開墾している畑を、将来的に継いでもらうことを目的として実施します。
まずは、有志の会の活動内容や、この活動を始めた想いなどを知ってもらい、農地での作業体験で自分が将来農業を仕事にする時のイメージを膨らませてください。
参加された方々がゆくゆくは開墾した農地を継ぎ、増えるはずだった遊休農地が田畑となり、北秋田市で農業をする方が増えていく未来につながるイベントになればと思っています。
